DOM操作の基本|要素取得・イベント・クラス操作を体験

Webページでは、ユーザーの操作に応じて表示内容が変化したり、アニメーションが実行されたりします。こうした動きを実現する仕組みが DOM(Document Object Model)操作 です。DOMを理解すると、JavaScriptでHTML要素を自由に取得・変更できるようになり、動的なWebページを構築しやすくなります。
本記事では、DOM操作の基礎として
- 要素取得
- イベント
- クラス操作
の3つに焦点を当てて、実際のコード例とともに解説します。
なお、ページ構造を整えるCSSの基礎については、関連知識として 「CSSリセットの基本」 や 「FlexboxとGridの基礎」 もあわせて参考にすると理解が深まります。
Contents
1. DOMとは何か
DOM(Document Object Model)は、HTML文書をツリー構造として扱えるようにした仕組みです。
ブラウザはHTMLを読み込み、見出し・段落・画像といったそれぞれの要素を「ノード」として管理します。
JavaScriptでは、このノードを取得し、内容を書き換えたりスタイルを変えたりしてページを動的に変化させられます。
2. 要素を取得する基本的な方法
DOM操作の第一歩は、目的の要素を取得することです。よく使われるメソッドは以下の3つです。
● document.getElementById()
IDを指定して要素を1つ取得します。
const title = document.getElementById('main-title');● document.querySelector()
CSSセレクタで最初の1つを取得します。
const button = document.querySelector('.btn');● document.querySelectorAll()
CSSセレクタで複数の要素を取得します。
const items = document.querySelectorAll('.list-item');CSSのセレクタの基礎や指定方法を整理したい場合は、関連ページとして 「CSSでサイズ指定を理解する|px・em・remの違い」 や 「CSSのmarginとpaddingの違い」 を確認すると、より理解を深められます。
3. イベントを設定する
イベントとは、ユーザーの動作に応じて実行される動きのことです。
たとえばクリック・スクロール・キーボード入力などが該当します。
● addEventListener() を使う
もっとも一般的なイベント設定方法です。
const btn = document.querySelector('.btn');
btn.addEventListener('click', () => {
console.log('ボタンがクリックされました');
});イベント名は "click" のほか "mouseenter" や "input" など多くの種類があります。
レスポンシブ対応が必要な場合は、イベントと合わせて 「CSSでメディアクエリを使う方法」 も確認すると便利です。
4. クラスの操作でデザインを切り替える
要素の見た目を変えたいときは、JavaScriptで直接CSSを操作するのではなく クラスを付け替える のが一般的です。
● classList を使う方法
const box = document.querySelector('.box');
// クラスを追加
box.classList.add('active');
// クラスを削除
box.classList.remove('active');
// トグル(ON/OFF)
box.classList.toggle('active');この方法により、CSS側で .active にスタイルを定義しておけば、JavaScriptではクラスの切り替えだけで表示を変えられます。
例:
.box.active {
background-color: skyblue;
}CSSが反映されない場合の確認ポイントについては 「CSSが反映されないときの原因と対処法まとめ」 で詳しく整理しています。
5. DOM操作の流れをまとめて体験する
以下は、ボタンを押すと要素の色が変わるシンプルな例です。
HTML
<h2 id="title">こんにちは</h2>
<button id="color-btn">色を変える</button>CSS
.change-color {
color: red;
}JavaScript
const title = document.getElementById('title');
const btn = document.getElementById('color-btn');
btn.addEventListener('click', () => {
title.classList.toggle('change-color');
});このように、
- 要素を取得し
- イベントを設定し
- クラスを操作する
という3ステップを理解すれば、シンプルなインタラクションはすぐに実装できます。
6. DOM操作を学ぶ際のポイント
- HTMLとCSSの構造を整理しておくと、要素取得やクラス操作がスムーズになります
- JavaScriptのエラーはブラウザの開発者ツールで確認できます
- 動作しない場合は、スクリプトの読み込み位置(
</body>直前推奨)もチェックすると理解が進みます
JavaScriptを扱う際に役立つ基礎知識として、WordPressやテーマ編集の安全な作業方法を解説した 「functions.php の編集方法(初心者向け)」 なども参考になります。
まとめ
DOM操作は、Webページに動きを付けるための基本的な技術です。
- 要素取得
- イベント設定
- クラス操作
の3つを理解すると、さまざまなUIを実装しやすくなります。
まずは小さなサンプルから試し、少しずつ動的なページづくりに慣れていくと理解が自然に進みます。

