構造化データ(schema.org)とは?SEOに効くマークアップの基本

構造化データ(schema.org)の概念を示す図。検索結果とJSON-LDコードの関係を視覚的に表現。
構造化データ(schema.org)を活用することで、検索結果にリッチリザルトを表示できます。

WebサイトのSEO対策を考えるうえで「構造化データ」は欠かせない要素となっています。特に最近では、Googleなどの検索エンジンが「リッチリザルト」として活用するケースが増え、重要性がさらに高まっています。

この記事では、構造化データ(schema.org)の基本的な概念から、WordPressでの実装方法、導入メリットまでをわかりやすく解説します。

構造化データとは?

構造化データとは、Webページの内容を検索エンジンに正しく伝えるための「データの形式」のことです。HTMLだけでは曖昧になりがちな情報(たとえば「これはレビューです」「これは記事の著者です」など)を、機械にも理解できる形で明示的に伝えることができます。

この構造化データを記述するための仕様のひとつが schema.org です。

schema.orgとは?

schema.org(スキーマドットオーグ) は、Google・Microsoft・Yahoo!・Yandexなどの主要検索エンジンが共同で策定した、構造化データの共通仕様です。

schema.orgでは、さまざまな情報タイプ(Article、Product、Recipe、Eventなど)に対応した語彙(Vocabulary)が定義されており、これを使ってマークアップすることで、検索エンジンがページの意味をより正確に理解できるようになります。

なぜ構造化データが重要なのか?

構造化データを適切にマークアップすることで、以下のような効果が期待できます。

✅ リッチリザルト(強調スニペット)の表示

たとえば、以下のような情報が検索結果に表示されやすくなります。

  • ★評価(レビュー)
  • 商品の価格や在庫状況
  • 記事の公開日や著者
  • イベントの開催日や場所
  • レシピの材料や調理時間

✅ 検索エンジンによる理解の向上

ページの意味や構造が正しく伝わるため、インデックス精度や検索順位にも好影響を与える可能性があります。

構造化データの記述方法

構造化データの記述方法には主に以下の3つの形式があります。

形式特徴
JSON-LD推奨形式。scriptタグで簡潔に記述
MicrodataHTMLタグに直接属性を追加
RDFaW3C推奨仕様。使われる頻度は少なめ

Googleが最も推奨しているのはJSON-LD形式です。

JSON-LDの基本例(ブログ記事)

<script type="application/ld+json">
{
  "@context": "https://schema.org",
  "@type": "BlogPosting",
  "headline": "構造化データ(schema.org)とは?",
  "datePublished": "2025-07-02",
  "author": {
    "@type": "Person",
    "name": "Yagi-System"
  },
  "publisher": {
    "@type": "Organization",
    "name": "Yagi-System",
    "logo": {
      "@type": "ImageObject",
      "url": "https://example.com/logo.png"
    }
  }
}
</script>

このように、scriptタグ内にJSON形式で構造化データを記述するだけでOKです。

WordPressでの構造化データの実装方法

WordPressで構造化データを追加するには、以下のような方法があります。

1. SEOプラグインを利用する(初心者向け)

  • All in One SEO
  • Yoast SEO
  • Rank Math

これらのプラグインは、自動的にschema.org対応の構造化データを出力してくれるため、特別なコーディングは不要です。

2. 自作テーマで直接追加する(中級者向け)

header.phpsingle.php などのテンプレートファイルに、前述のJSON-LDコードを直接記述する方法です。投稿のタイトルや日付などを the_title()get_the_date() を使って動的に出力することで、柔軟な対応が可能になります。

<script type="application/ld+json">
{
  "@context": "https://schema.org",
  "@type": "BlogPosting",
  "headline": "<?php the_title(); ?>",
  "datePublished": "<?php echo get_the_date('c'); ?>",
  "author": {
    "@type": "Person",
    "name": "<?php the_author(); ?>"
  }
}
</script>

構造化データのテスト方法

Googleが提供している以下のツールで、記述した構造化データが正しく機能しているかを確認できます。

まとめ

構造化データ(schema.org)は、検索エンジンとWebページの「対話」を助ける強力な手段です。特にリッチリザルトの表示は、検索結果での目立ちやすさやクリック率にも直結するため、SEOを重視するなら積極的に取り入れたい技術です。

WordPressではプラグインを使えば簡単に導入でき、自作テーマでも比較的容易に実装可能です。この機会に、あなたのサイトにも構造化データを取り入れて、検索エンジンに強いサイトを目指しましょう!

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